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大石和彦が提案する 「水平方向に拡がる田園風景をパノラマとして取込み眺めることができる家」

  • リビング /Photo:Techni Staff

物件紹介

敷地は、福岡と佐賀平野を分ける背振山地をバックに水田地帯が拡がる一画にあります。
都市部では得られない風景だが、日常生活の中で、その拡がりの気持ち良さに住空間を通して気付くことは少なく、見落としがちです。

そこで建物は、水平方向に拡がる風景をパノラマ状に眺めることができるコンセプトとしました。
コストダウンを図るために総2階建てとし、各々の階からパノラマ的風景を感じられることを目標としました。
そのため建物の構造は拡がりを得る為に、コア状のベースからキャンティレバーによって持ち出されたリングがコアを取り巻く単純で抽象的な形態となり、リングは各階とも高さが違う3連のリングでキャンティレバーによって浮遊感を醸し出しました。

建物は、自然の中に人工物が対峙しているように思われるかもしれないが、自然を眺めるための結果であり、
方法論的アプローチは、あくまで自然との関係性の構築として考えました。

プランは1階コア部に主寝室、WIC、将来的に子供室として2室に分けられるゲストルームをホールに対し並列に配置。コアを取り巻くリングとの間にポーチ、エントランス、ホール、階段、WCデッキ、中庭などの内部と外部が入れ込まれています。2階コア部にリビング、ダイニング、サニタリー、パントリーを配置。リングとの間にキッチン、ユーティリティ、階段、中庭、デッキなどの内部と外部が入れ込まれています。

コアとリングとの間のスペースは、内部と外部を繋げる中間領域として機能し、
四季折々の背振山地や水田地帯の風景を取り込みながら内外部が交錯するよう設計しました。

自然との関係性の構築という目的以外に、建物が自然の中において詩的な佇まいとして表現できたのではと思ってます。

施主からの要望・依頼

・敷地北側に田園風景が拡がる場所のため、眺望を考慮した住まい
・同じ敷地内にご実家があるため、和室及びゲストルームは必要ない
・奥様からの強い要望としてジェットバスがあるお風呂
・インナー干しができるユーティリティ
・浴室とユーティリティをキッチンと同じフロアに設けたい
・シンプルな形態で開口部はFIXでもよい

平屋案、2階建て案(1階パブリック、2階パブリックの各々)等複数を提案した上で今回の案に至っています。
クライアントは複数の提案の中でご自分の感覚をつかまれ、「シンプルな形態で開口部はFIX」というご意見も、
最終案を提示後開口部を巡っての打ち合わせの中で出てきた要望です。
最終案については、当初鉄骨造で話を進めていました。
概算見積もり段階でご予算に合わせることが難しく、止む無く間取りを変えずに別の形態での木造案を提案しましたが、どうしても最終案で行きたいという形態に対する強いこだわりを示された結果、ご予算に近づける為に木造での再検討につながっています。
したがって、住宅の建物は施主との協同作業によって成立していると強く感じた物件です。

物件詳細

タイトル PANORAMA HOUSE
所在地 佐賀県神埼郡
用途地域 指定なし
敷地面積 293.0㎡
延床面積 115.9㎡
構造・規模 木造2階建て
施工 なかむら住宅
家族構成 夫婦
photo Techni Staff

建築家 大石和彦

~ プロフィール ~
<経歴>
1975年 修猷館高等学校 卒業
1979年 九州芸術工科大学芸術工学部環境設計学科 卒業
1979年 山田守建築事務所 入所
1995年 大石和彦建築アトリエ 設立

1986-1998年 町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー
福岡校 建築技術講師
1988-2006年 フィニッシングスクール インフィニ インテリア講師
2003-2007年 九州産業大学 建築学科 非常勤講師
2004-2008年 近畿大学 建築・デザイン学科 非常勤講師
2008-2014年 積水ハウス 社内研修 講師

<受賞歴>
2001年 北九州建築文化賞
2001年 福岡県美しいまちづくり賞 優秀賞 「海辺の家」
2002年 福岡県美しいまちづくり賞 大賞  「CITY CUBE」
2002年 東京ガス主宰 あたたかい住空間コンペティション 佳作 「豊淳居」
2003年 福岡県美しいまちづくり賞 大賞 「SHIMA STYLE」
2005年 National主宰 Residential Lighting Awards2005 入賞 「CITY CUBE」
2010年 福岡県美しいまちづくり賞 優秀賞 「LEAF HOUSE」
2012年 第11回「キッチンに住む」フォトコンテスト 審査委員賞 「HOUSE I」
2014年 東日本ハウスデザインコンペ 優秀賞

<設計で大切にしていること>
自然とは、具象的なものでありながら、
波、雨、霞、雲、夕焼け等の自然現象においては永遠性を持った抽象的なものを感じます。
又、抽象的でありながら常に変化しており、時の流れや想いを抱かせる豊かさがあります。
建築空間における人と人との関係の背景として、自然観を観念的にならず、
より抽象化して、詩的に捉える建築を造っていきたいと考えています。
そして、現代の様々な分野の影響を通して、ひとつのスタイルにとどまることなく、
人と人、人と自然を柔らかに結びつける空間としての新しい価値観を提案していきたいと考えています。

<家造りをお考えの方に向けたアドバイス>
家は買うのではなく人間の手によって造られるものです。
土地の環境や家族の在り方についての関係性を見つけ出し、
形造るお手伝いをするのが建築家としての役割だと思っています。
物造りの過程において生じるクライアントによる様々な選択の積み重ねは、家造りの醍醐味です。
協同作業を楽しみましょう。




~ 事務所紹介 ~
事務所:大石和彦建築アトリエ 一級建築士事務所
URLhttp://www.oishi-architect.jp/
所在地:福岡県福岡市早良区西新7-2-7
TEL:092-823-0882
FAX:092-823-0925
メール:ホームページの問合せフォームより
沿革 :1995年 大石和彦建築アトリエ 設立
登録 :一級建築士 大臣登録 第175370号 / 一級建築士事務所 福岡県知事登録 第1-10600号
事業内容:建築設計工事全般・監理、土地利用計画、リフォーム・リノベーション

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